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「…イザマーレ?」


天を貫き通していた怒髪天が、ゆるやかに下がり、

サラサラと綺麗な髪に戻る。

堪えきれなくなった涙が零れる。


「次にいなくなる時は、必ず行き先を告げてくれ」


ウエスターレンは立ち上がり、イザマーレを強く抱き締める。


「…ふっ まったく、お前にはかなわない。完全に俺の負けだ。」

「ウエスターレン?」

「お前の言う通りにしよう。

だがな、俺は俺の意志で動く。お前を必ず護り抜く。

……それだけは、信じてくれないか。」

「…ふっ、好きにすればいい」


そう言いながら、イザマーレはもう一度ウエスターレンを見つめる。

ウエスターレンもまた…


そしてゆっくりと口唇を重ね合わせる。


「…ん、んふっ…」

口付けは、次第に深いものに変わる。

舌を絡め合い、歯列を舐め尽くし、口内を蹂躙する

一度、唇を離し、見つめ合う。そしてまた…

熱い口づけを交わしながら、イザマーレの衣装を脱がせていく。

顔を赤く染めながら、それでも負けじと応えるイザマーレ。

ウエスターレンは自身の服を手早く脱ぎ捨てその間も、口づけを交わし続ける。


首元、襟足、胸元…乳首を優しく吸い上げる

ウエスターレンの舌がイザマーレを愛し続ける。



 

「…ん!んん!」

その度に反応を示す感度の良さは、相変わらずだ。


ウエスターレンはイザマーレを抱き上げ、寝室に向かう。

ゆっくりとベッドに降ろし、さらに深く貪り合う。


「…ん、んふ!…はぁっあっ……」


乳首、腹、そして足元に舌を這わせ

そのまま、熟れて芳醇な香りを放つそこを

舐め尽くす。舌を転がし、やさしく嘗め回す。


「…あっ、あああっ、ん!」


イザマーレは嬌声をあげ続ける


溢れ出す愛液をしゃぶりつくし、強く吸い上げた瞬間、

「…ん!あっ!ああああああああぁぁぁっ」

身体を震撼させ、果てるイザマーレ


「…っ!レンっ!…んん!」

堪らず、無意識に名前を叫ぶイザマーレの口唇を優しく塞ぐ。

イザマーレの小さな手に指を絡ませ、握りしめる。

「安心しろ。俺はここにいる。」

そう囁いて、深く、優しく、強く、愛し続ける。


もう二度と、見失わないように

そんな心配など無用だと、その身に刻み込むように

そして、イザマーレの魂が光を放ち続ける事を

その笑顔が咲き誇り続ける事を強く願いながら


光と紅蓮

2魔の愛の営みは、終わりが見えない………




 

「あっああああっあああああああああぁぁぁっつ」

その身体を何度も貫かれ、幾度となく絶頂に到達し

嬌声を上げ続けるイザマーレ。

自身もまたその光惚に酔いしれながら、

ウエスターレンは懐かしい頃を思い返していた。


「れん!どこだ?!」

どこに行っても自分の後をついて回り、

姿が見えなくなると必死で名前を呼び、

泣きながら探し続ける幼きイザマーレの姿を。


その姿が愛らしく、己の名前を呼ぶその美声に、魅了され続けていた。


精魂尽き果て、腕の中で眠る、愛しい大悪魔。

その寝顔に優しく語りかける。

「俺だってな。お前をずっと…」


お前のことだけを想っていた。

お前の魂が光り輝き続けることを

ずっとずっと願ってきた。

その為なら、紅蓮に焼かれ身を投げ出すことも厭わなかった。

この想いをうまく表現する言葉を、俺は知らない。


乱れた髪を優しく撫でながら、そっと口づける。

「…早く目覚めて、俺を求めろ。

俺の想いは、言葉でなんか伝えきれない。だが…」


目覚めれば、その澄んだ瞳の中に俺がいるはずだ。

俺の居場所はお前だと、嫌というほど分からせてやるから……




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