女性陣が魔鏡の前で、賑やかな衣装合わせを行っている頃
リビングでは、ラァードルがイザマーレにコソコソと相談をしていた
「ねえねえ、サムちゃん。今、スプネリアたちが盛り上がってるのって
ウェディングドレスの事だよね。確認するのもどうかと思うけど……」
「(笑)そうだな。まあ、お前も覚悟しておけ。女にとっては
大事なイベントらしいから。」
「うん…そりゃ、スプネリアのドレス姿は楽しみだよ。
絶対可愛いに決まってるし!……でもさ、その……」
「ラァードル?」
歯切れの悪いラァードルの様子に、イザマーレは首を傾げた
「ねえ、サムちゃんはどう思う?
天界や、人間界で流行ってる、いわゆる『結婚式』っていうの?
吾輩、あんまり好きじゃないんだよね」
「やはり、お前もそう思うか。ラァードル」
「!…てことは、サムちゃんも?」
「当然だ。吾輩は悪魔だからな。あんな、
他力本願な誓いの真似事に頼る気などない」
「良かったあ…吾輩だけじゃないんだね。…だけどやっぱり
女性にとっては、大事な通過点なわけじゃない?」
「まあ…そうだろうな」
「ねえ!サムちゃんは、そこの所、どうやったの?」
……
Comments