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放蕩


大失態を起こし、ウエスターレンに怒られ

バサラはへこみながらバナトラの自宅へ行った。


「お帰り。どうだったの?初任務は」

バナトラは聞いた



「…バナトラぁぁぁ!」

バサラはバナトラに抱きついて泣き始めた

「!?何!どうしたの?泣いてないでしっかりしなさい!」

「俺は駄目な悪魔だぁぁぁ!」

バサラは今までの事を話した


「はぁ?ダイヤちゃんは!?大丈夫なの?」

バナトラは驚いた。


「分からない!閣下が血塗れのダイヤちゃん連れて行ったから

後は分からない…どうしよう!バナトラぁぁ!」


「バサラ!長官に怒られてそのまま帰って来たの?

陛下やダイヤちゃんが心配なら

医務室へ行くべきでしょう!何してるの!まったく!」


「だってぇぇ!長官にも怒られて、

どうしたら良いのか分からなかったんだもん!」


バサラの言葉にバナトラはぶち切れた


「バサラ!ウジウジしてないで

今からでも行ってきなさい!追い返されても行くの!分かった?!」

バナトラはバサラの背中をバシッと叩いて自宅から追い出した…




 

バサラは直ぐにベルデの医務室へ行ったが…

ベルデはダイヤの輸血やらダンケルの様子など見ながら

走り回っていた。


バサラに気付く否や…

「今は忙しい!帰れ!両悪魔とも面談禁止!」

優しいベルデもイライラが募り、本性が出ていた



しかし、ダイヤが居る部屋にはイザマーレが居たのを

閉まる直前に見ていた。




 

再びバサラは落ち込む…

このまま帰ってもバナトラに怒られてしまう..

バサラはバナトラの元に帰らずにある家へ向かってドアをノックした


「は~い!…え?参謀!?」

魔女は驚いた。

バサラは魔女の家へ行ったのだ…慰めて貰うために…


「君の為に来ちゃった!入ってもいい?」

ニコニコしてバサラは言った


「はい♪どうぞ~!」

部屋に通した


「参謀、どうされたのですか?」

「…聞いてよ~俺さぁ…失敗しちゃってさぁ…」

悲しそうな顔に魔女はドキッとした


「……」

「皆から怒られてさ…バナトラにも…」

バサラは魔女を抱きしめた

「!?参謀??」

「君を抱きしめてるとホッとするんだ…」


「…参謀…失敗は成功の元って言うじゃないですか!

そんな悲しいお顔しないで!元気出してください。

私で良ければお話聞きますから」

魔女が微笑んで言った


「有難う!」

バサラが微笑むと安心したのかお腹が鳴った


「あら?お食事まだなのですか?」

「…うん…まだなんだ…色々してたから…」

「それなら召し上がって行ってください!」


魔女は食事の用意をしてバサラに食べさせた


数時間、魔女と過ごし、バナトラの元に帰って行ったが

バナトラにバレてめちゃくちゃ怒られてしまうバサラであった…






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