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花火


パチパチと色鮮やかに暗闇を照らす花火

夜になり花火大会をしていた。



「綺麗ですよ~!副理事長も見てないでやりましょうよ~!」

リリエルが手持ち花火を持ちイザマーレに笑顔で言った。


イザマーレは缶ビール片手に

リリエルの姿を見ながら飲んでいた。

浴衣姿のリリエルが愛しく、

見ているだけでも充分に楽しんでいた




 

ダンケルはダイヤの側で微笑んで花火を見つめていた。

手持ち花火が終了すると、ダイヤもダンケルの横に座って

他の悪魔達の花火を見つめていた


そこに裕子がやって来た

「懐かしいよね…」

裕子もダイヤの横に座り話し始めた


「そうだね…いつ以来だろう…

よく集まって花火していたよ…人間の頃ね…」

ダイヤはニコニコして言った。


幼い子供の頃、夏になると必ず幼なじみ数人で花火を持ち合わせて

近所の広い公園で花火をしていた頃を思い出していた。


「…いつも恋バナしていたよね。

花火よりそっちがメインだったけど…」

ダイヤは笑って言った


「ほぉ…恋バナとな?どんな話だ?」

ダンケルは興味を持ちダイヤに聞いてきた。


「小学生が話すチクリの会みたいなものですよ(笑)

誰が誰と付き合ってるとか…」


ダイヤはダンケルに話しながらクスクス笑い、立ち上がって

手持ち花火を裕子に渡し、楽しそうに花火をやり始めた。




 

「…珍しいな…ダンケルがこんな場所に居るとはな」

ダンケルの後ろから声が掛かる。


「…ミカエルか…お前こそ、どうしたのだ?」

振り返りもせずにダンケルは言った



「楽しそうに人間界に居るって天界に情報が入ってな。

様子を見に…」

ダンケルの横に並び、ミカエルは言った。


周りにバレないように浴衣を着ている

ダンケルがやっとミカエルを見て微笑んだ


「…イザマーレに叱られるぞ?良いのか?」


「すぐに帰るから問題ないだろ?

あいつ、飲んでるみたいだしな(笑)」


ミカエルが微笑むとダンケルも嬉しそうに微笑む


ダイヤはミカエルに気が付いたが

何も無かったように裕子と花火を楽しんでいた。


そのまま2名は姿を消した。

今回もイザマーレとイチャイチャ出来なかった分

ダンケルも雌としてストレスが溜まっていたのだろう


「…やっぱりな…」

ダイヤは苦笑いして呟いた

「?何が?」

裕子が不思議そうに聞いてくるのをダイヤは笑って…

「何でもないよ~(笑)」

裕子とダイヤは手持ち花火を持って楽しんでいた




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