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進言


イザマーレたちがリリエル達との旅から戻り、

屋敷でビデオ鑑賞会を開いた時のこと


上映中のビデオは

泥酔いのリリエルが服を脱ぎ始め、

ダイヤが慌てて止めている場面になった


素知らぬ振りをしていたイザマーレが焦り始めた。

リリエルは全く覚えていなかったので、かなりの衝撃で

真っ赤になり撃沈していた


「こ、これは!サムちゃん、リリエルちゃんに飲ませすぎじゃない?」

ラァードルが苦笑いしながらイザマーレに言った


「…お前はどうなんだ?ラァードル。

その後、スプネリアとはどうなってる?」

焦りながらも状況を立て直し、問いかけるイザマーレ


「へっ?」

イザマーレからの思わぬ変化球にポカンとするラァードル

そこへウエスターレンが近寄り、話に加わる

「何、お前。スプネリアに何も手を出してねーの?」


「!!…て…ててて…手って何だよ!」

焦ってわめき出すラァードル


「ラァードル。お前ら、今度の休暇で雷神界へ行くんだろ?

もちろん、スプネリアを一緒に連れて行くよな?

いいか。決める時はしっかり決めろ。ぬかるなよ」


「!! そ、そうか…」

イザマーレの言葉に、ようやくある事に思い至るラァードル


「…で、でもさ…スプネリアのやつ

吾輩にそういうの求めてるかな…

ずっと一緒にいても、そういう雰囲気になった事なくて…」




 

「ねえ!!教えてよ!サムちゃんは、どうやったのさ!!!」


「…はい?」

今度はラァードルからのド直球に面食らうイザマーレ


「サムちゃんは、どういう時にそういう気分になる?

なんか、そういう雰囲気とかってあるの?」


「///////…」

真っ赤になって躊躇うイザマーレ


「バカ野郎。そんなの四六時中、日常茶飯事に決まってるだろ!」

押し黙るイザマーレに代わって、ウエスターレンが断言する


「///ウエスターレン!!」

慌てて怒鳴り、止めるイザマーレ


「何だ?イザマーレ。異論はあるか?恥ずかしがる必要ないだろ?

俺もお前の事はいつでも可愛がりたいぞ♪」


「////////」

ますます照れてしまうイザマーレ


「ちぇ~っ いいよな、サムちゃんは。

相手がリリエルちゃんだもんなあ

そりゃ、毎日でも何回でもしたくなるか…」


口を尖らせながら、ダイヤたちと楽しそうに微笑むリリエルを

見つめるラァードル


「お前は?そうではないのか?」


「ん?そんな事ないよ。やっぱり可愛いと思うし

いつでもしたいと思う!」


改めて確認するイザマーレに、ハッキリと断言するラァードル


「ならば、迷う必要はない。そうだな…雷神界に向かう間

このビデオを流して、一緒に見たらいいんじゃないか?」


「!!それいいね♪さっすがサムちゃん♪ベルデに頼んでおこうっと」



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