雨に打たれ、気持ちもどん底に落ちた日から
ダイヤは仕事にもダンケルの公務にも全力で取り組んでいた
何かを忘れるために…
信者村の巡回が終わり、
情報局でPCに任務報告を打ち込んでいた時、
イザマーレが姿を現した
「ダイヤ、この前の書類…」
イザマーレがダイヤに話しかけた途端…
「……」
何も言わず、目も合わさず…
すくっと立ち上がり部屋を出て行ってしまった
「何だ?あいつは。無視しおって」
イザマーレが不思議そうに首を傾げた
「さぁな。俺も分からない。
最近あいつ、俺にも話しかけても来ないからな」
ウエスターレンは煙草を吸いながら部屋の扉を見ていた
「……」
イザマーレは驚いてウエスターレンを見た
「ダイヤがダンケルから頼まれた書類を持って
屋敷に来た辺りからだよな、確か」
ウエスターレンに言われてイザマーレは気がついた
(なるほどな…だが、それが何だというのだ。
リリエルに背負わせる重荷の事などお構いなしか?)
事の経緯を忘れ、感情のみで動くダイヤに、
同情のかけらも湧かないイザマーレだった
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