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奮闘記


イザマーレから言い渡された罰に従い、

ダンケルのお世話係に奮闘していたバサラ。

だが、ダンケルの気まぐれな行動に対応しきれず

ダイヤもついついバサラに手助けをしようとするが

そんなダイヤが気に食わないダンケルは、

ますますバサラを困らせようとする。


自信喪失のまま、バナトラの家に向かい泣きついたバサラ

「ちょっとバサラ!初日から泣きつくとか、あり得ないから!!

最初から上手くいかないのは当たり前じゃない!

いい加減、シャキッとしなさい!!!!」


当然のようにバナトラに叱られ

「業務報告は済ませたの?仕事する上で基本でしょ!

はやく閣下のところに行ってきなさい!!!!」


と追い出されたバサラである。


「お前、いい加減にしろ!ダイヤにも手助けされておきながら

無理って何なんだ(怒)」


リリエルとの時間を邪魔されたイザマーレは

さすがに怒り心頭だった。


「ウエスターレン!ダイヤに伝えろ。

これ以上バサラを甘やかすなと!」


「バサラへの手助け禁止」を言い渡されたダイヤは、

やや落ち込むが翌日からは我慢して、

プエブロドラドの任務に専念していた


ダイヤの手助けがなくなった二日目。

ダンケルの気まぐれに辟易し、当然何もかもが

中途半端でうまくいかないバサラ。


このままバナトラの元に帰っても怒られるだけ…




 

案の定バサラは魔女の家に現れた

「慣れないお仕事は大変ですよね。

どうぞ、遠慮なく過ごしてくださいな」

甘やかす魔女を抱きしめて

「ありがとう♪君は癒しだな」

甘く囁くバサラ。


当然のごとく、バナトラは怒り心頭だ。

面白がるダンケルは、バナトラを監視役に呼び出し

バサラは逃げ場を失う。



そして三日目。


ウエスターレンはその時、仕事の合間でリビングで一服していた。


そこへ突然バサラが現れ、抱きついてきたのだ

「ウエスタ~、もう俺、本当に無理~~~」


オイオイ泣き始めたバサラに呆れながら

「おい!バサラ、いい加減に…」

抱きつくバサラを引きはがそうと

ウエスターレンがバサラの肩をつかんだ時


「ウエスターレン、

ちょっと確認したいことがあるんだが…!!!!」


執務室から現れたイザマーレはその現場を目撃してしまったのだ。

ウエスターレンがバサラを抱きとめているように見えなくもない…


ぶちっ……


何かがはじけ飛ぶ音が確かに聞こえた




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