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学園祭


数週間後の週末。


全員、特攻服姿の生徒が、体育館に集結する

メーラとバナトラが壇上に上がる


真っ赤な特攻服姿のメーラ。

背中には桜と情報局長官の顔の紋様

大きな白文字で『愛羅武勇』と刺繍されている。


バナトラは紫の特攻服。

背中に金色で『天下無双』の刺繍文字


会場内を睨み付けながらマイクで挨拶をする

「みんな~!今日は待ちに待った学園祭!盛り上がろうね♪

合言葉は~…『四の五の言わず、夜露死苦!!』」


「は~い☆」


「……やれやれ、始まりましたね(笑)」

職員室で、裕子がため息をつきながら話しかけてきた。

「そうですね。でも、楽しそうじゃないですか♪」

ダイヤは微笑んで、お茶を飲んでいた


実はみんなに内緒にしていたが、

いつもダンケルに特攻服で可愛がられるのが

日常茶飯事なダイヤは、密かにワクワクしていた


普段は真面目なダイヤも、

今日は生徒に合わせて赤の特攻服姿。


背中には大魔王の紋章と

『呪!結婚 麗 愛羅武勇』の金色の刺繍文字

普段から短い髪をよりツンツンに逆立て、

誰が見てもノリノリなのが分かる


ダンケルとお揃いの特攻服姿で、

魔宮殿から出勤なさったのだから、気合の入れ方が半端ない


そこへ、ドアの開く音がして、ダイヤは振り向いた

「…!!」




 

「あら♪校長先生に副理事長♪♪

いや~、決まってますね~♪流石です(笑)」


その場にいた職員たちが一斉に集まり、その雄姿に惚れ込む


「まあ、今日だけのトクベツだからな♪楽しまなきゃな。」


そう言って微笑むイザマーレは真っ白の特攻服


小さめの金色で横に『魔鏡学園』

黒字で「初代」赤字で「夢幻月詠」

大きめの金色で縦に「副大魔王」

髪を敢えて逆立てず、サラサラなびかせたまま、

長めの白いハチマキを巻いている


(…!!…副理事長…か、カッコいいわ…♪♪)

思わず見とれて目がハートマークになるダイヤ


そしてその横に並ぶリリエル…

「恥ずかしいですけど…♪」

はにかみながらも、ノリノリで楽しんでいる


リリエルは黒の特攻服

刺繍文字が異なり、赤字は「閣下命」

大きめの金色は「百合権化」

イザマーレとお揃いの紋章が刻印されている

いつもはほぼノーメイクでふんわりな印象のリリエルだが

今日は濃いアイメイクと口紅でクッキリな表情をしている


「リリエル先生♪ひょっとして、今日のメイクも

いつものように副理事長に…?」

職員のラドルがニヤニヤしながら聞いている


「あ、はい…さっき、副理事長室で///」

顔を真っ赤にしながら俯くリリエル


(…校長…やっぱりめっちゃ可愛いわ…

喰いたくなっちゃうわ(笑))


心で呟やきながらダイヤは漠然と眺めていた



 

「さて。みんなへのお披露目も済んだ事だし、

リリエル、行くぞ♪」


校長と手を繋ぎ、瞬間移動で消える副理事長


「…ふう、やれやれ。今日もこのまま扉が消えるんだろうね(笑)」


もの凄いオーラを振り撒いて、鮮やかに立ち去った2魔に

呆れながらも、尊敬の眼差しで語る裕子


「…いいよね。私も好きな相手と

一緒に居たくなっちゃいました(笑)では……」


ダイヤは微笑んで、いくつかの書類を手に立ち上がった

なるべく不自然じゃないように装いながら…


…理事長室に向かった事は、全職員が気づいていたのだが♪




 

ダイヤと入れ違いで職員室に戻ってきたプルーニャ。


「プルーニャ先生、お疲れ様です。

あら?今日は久しぶりにセルダ先生も

いらしてくださったのですね♪」


裕子が立ち上がって、にこやかにお茶を淹れる


「プルーニャに頼まれたじゃんね。

何やら今日は、不良祭なんだろ?

俺なら何の変身も要らず、そのまんまでいいじゃんね♪」


いつもプルーニャのクラスで居眠りをしたり、

授業をボイコットして屋上で昼寝を繰り返すセルダ。

不良生徒のように見えるが、実は副担任だったのだ


「わがまま言ってごめんなさい。セルダ先生…///」

顔を赤らめて見つめるプルーニャ


今日は彼女も生徒に合わせて真っ赤な特攻服を着ている

金の刺繍文字は『女の花道』

裾に猫が描かれている



そんなプルーニャの髪を優しく撫で、微笑むセルダ

「構わんよ。後でハルミちゃんの散歩にも付き合ってな♪

おいで、プルーニャ…」

そう囁いて瞬間移動で屋上に連れ去る


「…セルダ様…///////」

ますます顔を赤くして見上げるプルーニャ

「綺麗だよ、プルーニャ。今日は可愛がってやるからな…」

ゆっくりと口唇を重ね、肌を合わせる…






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