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涙と絆


ウエスターレンがイザマーレの屋敷で暮らし始め、間もなく

リリエルが専属ペットとして髪に座るようになった


一夜の夢を、時間の許す限り続け、

ようやくイザマーレにも安堵の時が訪れているように見えた


だが、リリエルのおねだりに応え、ダイヤと愛契約を交わした後

二度目の喪失感を味わうことになるイザマーレ。


リリエルとの時間を過ごしていたイザマーレの元に

大怪我をして戻ったダイヤが、

イザマーレの優しさに耐えかねて

自分を抹殺しろと告げてきたのだ


その瞬間、Lilyelが処刑された記憶がよみがえり、固まる。


リリエルと切り離した時点で、もしも生まれ変われるとしたら

別の人格になる事は知っていた。

だが時折のぞかせる、リリエルの幻影……

ダイヤ自身が自らを慕うなら、同じように愛してやればいい


だが、それを拒み、逃げ出すダイヤを追いかけることができない


愕然と佇むイザマーレの元に訪れたウエスターレン。

「ウエスターレン!?リリエルはどうしたんだ!!」

リリエルの傍にいると思っていたウエスターレンに驚くイザマーレ


「”閣下が寂しい思いをされているようです。

長官、お願いできますか”だとよ」


リリエルの口真似をして

ウエスターレンはイザマーレを抱きしめる。


「//////……ウエスターレン…」

赤くなり、俯くイザマーレ。


「…お前のリリエルに対する思いは、俺が一番よく知っている。

そろそろあいつに、本当の事を伝えてやってもいいんじゃないか?」




 

「!…ウエスターレン…お前も呆れただろう。こんな吾輩のことを…

ダイヤに残る幻影に惑わされ、リリエルを裏切るような真似をして

挙句の果てに逃げられ…リリエルの気遣いに甘えてばかりだ」


「何を言う?俺を誰だと思っている?」


イザマーレの顎に手を添えて、口唇を合わせる。

そして愛し合う…優しく、いたわる様に……


イザマーレを抱き込み、優しく髪を撫でる。


「相変わらず、綺麗なサラサラ髪だな」

「…ん、んんっ……」

ウエスターレンの腕に包まれ、甘いキスを享受する

バスローブの隙間から手を入れ、胸の突起を転がす

「あっ…レン…」

「俺はいつでも、お前の傍に居る。安心しろ…」


甘い営みを終え、元気を取り戻したイザマーレに

ウエスターレンが促す。


「さ、早くリリエルの元へ行ってやれ。まだ、時間は残っているだろ?」

「……やはり、お前がいると安心する。ありがとな……」


リリエルの待つ部屋に戻り、再び扉が消えるのを

ウエスターレンは微笑んで見守る。


(それでいい。もう二度とリリエルを手放すな、イザマーレ…)




 

ウエスターレンに励まされ、

そのままリリエルを愛し続けたイザマーレ

だが、ダイヤの幼い嫉妬に気づき、

本当の相手がダイヤなのだと誤解したリリエルが

ダイヤにその場を譲り、別れを告げた


本来ならその場に引き留め、真相を伝えたかったが

人間界に帰す時間になってしまい、翌日迎えに行くと言い残した


TV収録後、すぐに迎えに行くが、リリエルはすでに立ち去った後だった

だが、直前まで居た事が分かる。

自身の出演する番組を見ていたと思われるTVは付いたまま

リリエルがいつも使うマグカップも飲みかけのまま…



普段と変わらない部屋に、主のリリエルだけがいない


ヨッツンハイムから抜け出した直後の記憶がよみがえる

リリエルという存在だけを失った屋敷も、こんな感じだったなと…


愕然と震えるイザマーレを、ウエスターレンが強く抱きしめる

「…大丈夫だ、イザマーレ。お前を悲しませたまま、

平気でいられるリリエルではない。そうだろ?

俺が必ず見つけ出してやるから……」


「ウエスターレン…まるであの日のようだ…

吾輩がヨッツンハイムから……っ

あれほどの喪失感を再び味わう事になるとは……」


「心配するな。お前の事だ、すぐに取り戻せるさ。」

涙を流すイザマーレの顎に手を添え、優しくキスをする

「…ウエスターレン…」

「お前にまだ伝えていなかったな。

これからはお前と、お前の大事なリリエルのことも

俺に守らせてくれ…もう二度と、お前を孤独にはさせない

約束するから…な?…」




 


見つめるウエスターレンの瞳に映る

自分の姿を確認しながら

ウエスターレンの首に腕を回すイザマーレ


深く口づけしながらイザマーレの服を脱がせていく

身体中すべてに舌を這わせ、愛撫する

花開き、芳醇な香りを放つ入り口を指でつつき、

掻き回し、奥深くまで刺激を与える

「!あっあぁん、いっちゃ……からぁ!レン…!」

一際声のボリュームがあがる。

「我慢するな、いけ!」

耳元で囁かれ、激しく差し込まれ、

「!はぁ!あっ、あああああぁぁぁ………!」

身体を捩り、震撼させて果てる



「…いい子だ。でもまだだ。」

そう言って間髪入れず、その花びらに舌を這わせる

「ひっ!い!…いやあっ!あああぁん…あぁっ!」

吹き出す愛液をすべて絡めとり、嬲り、味わい尽くす。

「!!い、いや!…あっ!れっ…レン!!!」

彷徨う手を握り返し

「大丈夫、ここにいるから。安心して果てろ」

目の前が真っ白になり、チカチカする

さらに強く吸い尽くされた瞬間

「いっ!いやああああああああぁぁぁ!!!」

ビクッビクンッ と大きく震撼させ絶頂を迎えた…







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