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魔宮殿


魔宮殿ではダイヤとダンケルが王室で話をしていた。

急遽イザマーレ達がラァードルとスプネリアも連れて来る事になり…


「ダイヤ、ラァードル達が何の事で来るのか、知ってるのか?」

ダンケルが王座に座り聞いてくる

「何やらスプネリアさんがボランティアしに

人間界へ行きたいと言ってたけど…」

首をかしげながらダイヤは答えた。


しかし…ボランティアだけの話で

イザマーレ達がわざわざ魔宮殿に来るのも、不思議に思っていた。


目の前に魔法陣でイザマーレとリリエル、

ウエスターレンが姿を現した。

ダイヤはニコニコしてリリエルに抱きついて挨拶を交わす。


少しの時間差でラァードル、スプネリアも姿を現した。


「ダイヤ、おいで」

ダンケルに呼ばれ、ダイヤは王座の横に立った


「陛下、お時間頂き有難うございます」

イザマーレが頭を下げる。

ダンケルはイザマーレを見て頷いて聞いていた


「ラァードルに魔界永久永住権を与え、妻であるスプネリアと

元老院に居住させる事をご報告致します」


「「…。」」

ダンケルとダイヤは2魔を黙ってみていた。


ラァードルがダンケルの前に立ち頭を下げる


「へー…ラァードルも嫁をとったのか。

相手は信者ってことか。おめでとう」


少し驚きながらも祝福するダンケルに近づき、

にっこりと微笑むリリエル


「誰かさんと同じですわね♪」




 

「そ…っ、それは良いとして💦

ラァードル。雷神界としては良いのか?

人間が妃というのは認められるのか?」


ダンケルの言葉にダイヤもひきつりながら聞いていた


「陛下💢」

リリエルが睨むが、イザマーレが髪を撫でて落ち着かせる

そして、ウエスターレンが長い脚で仁王立ちになり、言い放つ


「その心配は無用だ。なぜなら………」


「!!!!!!」

ウエスターレンの話した事にその場に居た全員が驚いていた。

イザマーレを除き……


「ダンケル、お前らがのうのうと生きてる頃にな、

俺様や周りの意思がどれだけの思いを寄せたと思ってやがるんだ?

感謝しやがれよ♪今、ダイヤがダンケルの横にいるのも

そういった事柄の副産物だからな!!」



すべての真実を知ったリリエルは泣いていた


「…俺はお前の笑顔が見たかったんだが?」

ウエスターレンは苦笑する


「(笑)やーい、お前も一緒だな、吾輩と♪」

イザマーレは悪戯好きな顔をしながらリリエルを抱きしめる


「////もう…!…これは!嬉し涙です!!!」

リリエルは真っ赤になりながら涙を拭いていた



 

「…ダンケル陛下…実は、もう1つお願いが…

私、人間界でボランティアをしたいのです。

人間界に往き来出来る許可も…お願いしたいのです…」

スプネリアは勇気を振り絞り、どぎまぎしながら話した。


ダンケルは無表情な顔でスプネリアを見て

「…へぇ~?ボランティア…ねぇ…?」

と興味なさげに言った


「良いに決まってますわね?」


先程までイザマーレの傍で涙に濡れていたはずのリリエルが

急に近づき、ダンケルの顎に手を添え、

首を傾げながら、にっこりと微笑む


「…っ!よ、良い!そう言ってるではないか!!!」


「まさか……殿下の大切なスプネリア様を、

ただ闇雲に人間界へ放り出す事はなさいませんよね?

もちろん、丁重に警護なさってくださいますわね?」


「💦💦💦

おっ、お前が好きなようにすれば良いだろうが!!!」


「(*^^*)良かった💕素敵です!話は以上ですわ♪」



話はすんなりと進み、ダンケルも許可せざるをえなかった。


(…え……なにこれ…り、リリエル様…もしかして、最強?💦)


一部始終を見届けたスプネリアが、ぼんやりと呟いた言葉に

イザマーレとウエスターレンは苦笑するしかなかった




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