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打ち上げ


「乾杯~🍺お疲れさまでしたあ!!」

「今回もやっぱり、カッコよかったね~♪」


数年ぶりに人間界で期間限定の活動を始めていた

最高魔軍の黒ミサツアーの初日。

各構成員に帯同され、同じく人間界に降り立っていたLily‘sは

終演後、適当な店に入り、打ち上げをしていた。


「………」


いつもなら、間違いなく楽しいはずの時間

だが、店内に入った瞬間から、

とてつもなく嫌な予感に苛まれていたリリエル


「リリエルちゃん?なんか元気ないね。どうした?」

「リリエル様、今日は閣下が近くに居ないからって~

寂しいんでしょ~(・∀・)ニヤニヤ」


いつも以上に大人しいリリエルを気遣って

バナトラやダイヤが冗談混じりに話しかけてくる


「ん?そんな事ないよー💕閣下、今日も素敵だったもん(〃艸〃)」


表向きはいつも通りの笑顔で過ごしている

だが実は、店内に入ってからずっと、震えが止まらないのだ。


(…間違いないわ。どうしたら……)


Lily‘sに心配をかける訳にもいかない

だが、どうやら相手は複数でも、レベルは小物のようだった


(これなら何とかなるかしら…閣下、どうか私に力を……)



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