top of page

狂気な愛


屋敷内で拘束されたまま、監禁されているエマ

無数の傷の痛みに顔を歪める


暗闇なので、今が昼なのか夜なのか、それさえ分からない


ようやく愛してもらえると思ったイザマーレは、

いつの間にか姿を消したままだ


その時、扉が開きウエスターレンが入ってきた


「…っ、長官!閣下はどこです?

昨夜は優しく抱きしめてくださり、髪を撫でてくださいました

激しい折檻を受けましたが、その後どこかに行ってしまって……

お忙しい閣下の事ですから、きっとそのせいで……」




 

ペラペラと捲し立てるエマに、

しゃがみこんで不敵の笑みを浮かべるウエスターレン


「哀れな女だな。よくもそこまで都合よく、解釈できるもんだな♪

望みは何一つ手に入らない。そして最早、戻る場所さえ

奪われてるというのに」


「……長官?何を言ってるんです?意味が分からない!」


「どれほどのバカでも、すっとぼけでも分かるよう、

教えてやろうな。ありがたく思えよ♪」


エマの髪をつかみ、無理やり起き上がらせ

邪眼を開いた


「!!!!」


暗闇の壁が突然消え、丸太小屋の部屋が映し出された




閲覧数:0回0件のコメント

最新記事

すべて表示

マリオネットの悲劇

リリエルとイザマーレの愛の営みを、まざまざと見せつけられたエマ 自分の事など、2魔にとっては 木々の葉が揺れる程度の事でしかなく 確かな愛で結ばれている事を、 これでもかという程、理解するしかなかった 届かなかった恋の痛みで、涙は流れたが...

花を独り占め

翌朝、コーヒーの香りに目を覚ます男悪魔 「あ!起きましたか?もう少しで朝食できますから 待っててくださいね、お兄様♪」 振り向いて微笑むリリエルに、 照れながらも穏やかな表情を見せる悪魔 「…本当に作ったのかよ💦 朝飯なんか、食ったのいつ以来だろう」...

欲張りな花

眠りに落ちた悪魔の腕からそっと抜け出し リリエルは窓から星を眺めていた 「……」 一人夜空に映る星を眺めては、涙を流していた、あの頃の日々。 悪魔として生まれ変わり、愛しい悪魔の妃として迎えられ ようやく一緒の時間を過ごせるようになり...

コメント


bottom of page