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鏡の輪舞


夜…


いつものようにリリエルを抱き寄せ、髪を撫でるイザマーレ

リリエルも微笑み、素直にイザマーレに抱かれる


だが…


いつもなら、饒舌に愛を語り始めるリリエルの心が

深く閉ざされ、何も聞こえてこない


それほどまで頑なに、何を思い悩んでいるのか…


イザマーレも、リリエルに勘づかれないよう

静かに寄り添いながら、抱きしめてやるのが精いっぱいだった


(まったく…肝心なところで隠そうとするのは相変わらずだな…)


お互いに一糸纏わぬ姿で抱き合い、

腕の中で眠るリリエルを愛おしく見つめるイザマーレ。


その時、部屋の壁に飾られた鏡に目が留まる


「……!」


ある事を閃いたイザマーレ。


「ん…かっか…?」


数秒後に目を覚まし、

寝ぼけ眼で自分を探すリリエルに微笑みかける


「ここにいるぞ。リリエル…」


にこやかに口唇を重ね、ゆっくりと肌に舌を這わせていく

営みは、夜明けまで繰り返された……



翌朝、食事を済ませ、リリエルが家事をしている時間に

イザマーレはウエスターレンに相談していた


「…なるほどな。それなら俺も、協力してやろう。

カッコいい王子になってやらないとな♪」


ウエスターレンは笑顔でイザマーレを抱きしめる




 

翌日、イザマーレは早速、最高魔軍を招集させた


「そろそろ、プエブロドラドで

また黒ミサを行おうと思う。どうだ?」


当然のように、全員が賛同する。


「せっかくだから、雷神帝も招待しようと思うのだが……

ラァードル、どうだ?」


「マジで?!いいの?」

思いがけないイザマーレの提案に、ラァードルは喜ぶ


「最終的な結論にまではいかないだろうが、

とりあえず、逢わせてやったらどうだ?」


戸惑うラァードルに、ニヤッと笑いかけるイザマーレ


雷神帝夫妻のプエブロドラド降臨については

リリエルがダンケルにおねだりをしていた


他者の事になると、喜んで元気になるリリエルを

イザマーレも穏やかに見守る



ミサ前日…


イザマーレはリリエルを髪に乗せ、

ミサ会場の舞台の前に立った。


警備の点検作業を行っていたダイヤも、笑顔で迎える


「再びミサ開催だね♪本当に嬉しい」

ダイヤはニコニコしてリリエルを見た。


「またミサを観れるなんて…閣下、有難うございます♪」

リリエルはイザマーレに抱きついた。


「皆が喜ぶ顔が見たいからな」

イザマーレはリリエルの髪を撫でる。



 

「そうだ、ダイヤ。裕子はどうしてる?

あいつは最高魔軍のミサは見た事がないんだろ?」


イザマーレはダイヤに問いかける


「あ、そうですね!…でも、どうだろう。

ゆうちゃん、見たいかな(^-^;」


「無理強いするつもりはないけどな。

ただ、明日だけは連れてこい。分かったな。」


「…?分かりました。伝えておきます!」

不思議に思いながらも、承諾するダイヤ


「和尚のかっこいいステージング、裕子さんも見たいはずよ♪

私からも是非って伝えてね」


リリエルも微笑んでダイヤに伝える。


「!あ、そうか。そうよね(≧∇≦)喜んで!

じゃあ、私はまだ仕事あるんで!

裕子には必ず伝えますね♪」

そう言って、ダイヤは任務に戻って行った


すぐにイザマーレはリリエルを抱きしめる


「///閣下…」

イザマーレの腕の中でリリエルは恥ずかしそうに呟く…


「明日、殿下とスプネリア様にも、

良い事があるといいですけど♪♪」


イザマーレを見上げて、ワクワクし始めたリリエル


「…そうだな。リリエル、お前も明日は覚悟しておけよ。

お前はいつも、泣きじゃくるんだからな。

タオル3枚は用意しておけ♪」


イザマーレはニヤッと笑いかける


「んもう!閣下ったら…///」


リリエルはますます照れて、赤くなる

そんなリリエルに微笑み、口唇を重ねる…




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