イザマーレへの愛こそが、
強力な魔力を有するための大きな要素であったが
長年、人間界で生活を続けたリリエルは
ワーキング女子としての能力も高い。
魔界で起こる様々な揉め事に対して、
物事をあるがままに把握し、洞察し、
冷静に分析し、解決させる才能は、
イザマーレやウエスターレン、
ベルデでさえ認めるものだった。
副大魔王の職務を支える公設秘書として、
昼間の時間は主にリリエルが事務処理を捌いていく。
平穏時であれば、時には現場にも赴き、解決していく。
現場の意見を聞くという姿勢、
さらに男同士の揉め事に、女が介入することで、
驚くほど簡単にトラブルが解決し、
結果、王家と副大魔王への反発が弱まる。
副大魔王として、昼間の業務のほとんどが
クレーム処理だったイザマーレも、時間のゆとりが生まれ、
ウエスターレンとの時間を持てるようになる。
そして夜は、ウエスターレンに見守られながら
リリエルとの蜜月の時間を重ね合う。
めくるめく日々が静かに流れていた…
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