ー花火大会当日…
先にダンケルとダイヤは裕子の借りている部屋を訪れた。
たまたま人間界での調査で裕子も部屋に…。
「「……え?」」
ダンケルとダイヤは同時に言った。
ダンケルはクスクス笑っているが
ダイヤは唖然として固まっていた
「…えっと…たまたまなのよ〜💦」
裕子が引きつって言っている。
裕子の横には人間の姿のベルデが
超ラフな姿で裕子の部屋で座っていた。
「あ〜ダンケルも来たの〜?」
ベルデはやんわりと麦茶を飲み、のんびりと呟く
「いやいや…私…ゆうちゃんの自宅に陛下と行くって
前から言ってたよね💦」
状況が分からず混乱するダイヤ。
「そうなんだけど…和尚もお休み取れたから
人間界に来たいって…💦」
「…ちょっと💦泊まってるの?」
「ダイヤ、良いではないか。ベルデだって色々あるだろ?
裕子もそろそろ悪魔化になりたいのだろ?」
「…いや💦私は…そんな…//////」
ダンケルの言った言葉に顔を真っ赤になる裕子。
「…本悪魔の前で…なんて事を…(*ノェノ)キャー❗」
そう言いながらダイヤも顔を赤くしていた
ベルデは素知らぬ顔をしてTVをみている。何があっても動じない…
ダイヤは裕子も花火大会に誘った。
花火大会の会場近くには、屋台や野外ステージもある。
昼間から席取りする人達の為に設けられたステージ
結構な盛り上がりをみせている。
4名で会場近くまで行くとイザマーレ達も来ていた。
人間の姿とはいえどオーラが半端ない。
横を通る人達がまじまじ見ながら通り過ぎていく
「リリエル様いらっしゃい✨
閣下、長官も足を運んで頂き有難うございます!」
嬉しそうにダイヤは微笑んで言った
「そう言えば、この野外ステージ、
エントリーすれば誰でも演奏できるそうだな」
ウエスターレンかニヤニヤしている。
「アマチュアのバンドやら
のど自慢みたいなものもできるようですよ?」
ダイヤは野外ステージを見ながら言った
「ダンケル、久しぶりにどうだ?エントリーしといたから♪
それに、イザマーレもベルデも、リリエルとダイヤも参加だから」
「「は??」」
一斉に驚く6名…
ウエスターレンがニヤニヤして煙草を吸いながら笑った
「演奏するのは『木偶人形と鬼火』だからな♪」
「…受けて立つ…」
ダンケルが冷笑してウエスターレンを見ている
「吾輩…酒飲んでるから歌えんぞ?それならドラムやろうか。
ベルデも居るし丁度良いな(笑)」
イザマーレはビールを飲んでご機嫌のようだ。
リリエルの肩を抱いてニコニコ微笑んでいる。
「大魔王の偉大さを見せてやる」
ダンケルがウエスターレンを見て言った。
「…望むところよ…」
ダンケルとウエスターレン、2魔同士睨んで笑っている。
そして…人間の姿で舞台に立つ最高魔軍の3魔と大魔王、
ダイヤとリリエルがマイクの前に並んで立ち
ミサが始まろうとしていた
『さて〜次は…女の子2人を率いるバンド“スプラッターズ”です。
あの伝説のバンド、最高魔軍の代表曲を披露だそうです!』
司会者が言った。
ダンケルが微笑み魔力で黒ミサステージに変えた
見ている観客は驚きながらも、盛り上がった
リリエルとダイヤは緊張しながら
ドラムセットにいるイザマーレを見た
『……』
イザマーレが有名な前触りを言い始め、曲に入った
『…………』
リリエルが静かに煽り文句を言うと男性の観客が大喜びで答える。
ドラムセットに座るイザマーレがムッとしているオーラが
ダイヤにも分かって、引きつり笑いをしていた
『……………!』
続いてダイヤが大きな声で叫ぶ。
今度は女性の観客がキャーキャー騒ぐ…
予想もしていなかったのでビビるダイヤ
ダンケルは嬉しそうに微笑みご満悦だった
中盤でダンケルとウエスターレンのギターバトルが始まった
激しくギターを掻き鳴らすウエスターレン。
それに負けじと攻めるダンケル
美男同士…
絵になるほどの美しさが見ている観客を魅了していった…
曲が終わると同時に爆音と煙でステージを包み
元のステージにして姿を消した。
その日の出演者の中で、一番盛り上がったバンドだった
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