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刹那の憧憬


ダンケルがミカエルと共に姿を消した後、

裕子と共に手持ち花火を楽しみながら

何気なくイザマーレたちの様子を

遠巻きに眺めていたダイヤ



「ふふっ 相変わらずだね。あの2魔は」

ダイヤに気が付いて、裕子が話しかける


普段、扉の中に消えた後の2魔について

頭の中で浮かんでいた妄想はあったものの

実際のやり取りをじっくりと眺めたことはなかった


「…ホントだね。全く羨ましくなるわ(笑)」

そう言ってケタケタ笑うダイヤ


「でも…素敵だよね。あんな風に

ごく自然に寄り添い合えるのって憧れちゃう。

いつかは私も、そんな恋がしてみたいよ」


少し顔を赤くしながら呟く裕子に

ダイヤも微笑む。そして思うのだ。

自分は、どうなのだろうと…


しばらくして、イザマーレとリリエルが姿を消した


そこへ、ベルデがやって来た


「…さて、気が付いたら

ダンケルもイザマーレもいないじゃない。

困ったもんだね(笑)この学園の首脳陣は。

そろそろお開きにしようか。」


「よお~し。お前ら、片付け忘れるなよ。

火元は俺が確認するから」


バサラが各々の築き上げた花火の残骸を確認して回り、

水を撒いていく



 

「ウエスターレンの炎なら、跡形もなく消せるから

楽だったんだけどなあ…仕方ない。ここは人間界だ。

奴らのルールに則って、ゴミは持ち帰ろう。分かったな~」

セルダとラァードルが各々に指示して回る


花火も一段落つき、他の悪魔達はそれぞれの部屋に戻っていく…


ダイヤは1魔、ベンチに座って夜空を見上げていた。

何かを察知した裕子…


「どうしたの?理事長は?」


「…部屋に戻ったみたい…」

ダイヤは呟くように言った。


「…もし良かったら部屋に来る?」

裕子がダイヤを気遣い、尋ねるが首を横に降った。


「有難う…でも大丈夫。ゆうちゃん先生も

疲れてるんだから休まないと…明日も有るしね」

微笑んで言った。


裕子を見送ってからダイヤも部屋に戻った。

多分…扉が消えてるはず…消えて居たら

フロントの前の客席に座って寝てればいいと思いながら…




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