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呼び合う絆



ウエスターレンが姿を消してから数か月

人間界では数十年の月日が経過していた


自分と同様、人間界で活動するイザマーレの姿を

頻繁に見かけるようになり、魅惑の夢にうなされる毎日






 

…………


こいつと初めてキスをしてから

俺たちは兄弟のように、親友のように、そして

恋魔のように、多くの時を過ごした。

それでも、一度キスをしてしまえば、その後も

愛しさが募り、会えば必ずキスをして、

ハグし合うようになっていた。


はじめは触れ合うだけのキスから

段々と、深いものに変わっていくのに

それ程の時間はかからなかった。


一度唇をはなし、見つめ合い、また塞ぐ……

そんな事を繰り返す。


イザマーレは、いつもの怒髪天ではなく

金色の髪をサラサラとなびかせている。

ウエスターレンはその髪を撫でながら、優しく抱きしめる

「……そういえば」

「…ん?」


「イザマーレ、お前、最近どんどん綺麗になるな。

俺はお前をずっと見てきたからな。

お前のオーラがどんどん大きくなるのが分かる」


「…ウエスターレン、だからと言って逃げるのか?」


「そうじゃない。俺は心配なだけだ。みんなから愛されて、

しまいには俺を忘れるんじゃないかってな。」


「…ウエスターレン!」

語気を荒らげるイザマーレを、強く抱きしめる。


「だからさ、俺の物にしていいか?イザマーレ…」

そう言って、口唇を奪う。

「!……っん!んん…………」




 

舌を入れ、絡め合い、口内を蹂躙する

いつもと違うウエスターレンに戸惑うイザマーレだが、

実はこの瞬間を待っていたのだ。


「…ウエスターレン…」

「俺に任せてくれ」


キスを交わしながらイザマーレの服を脱がせる。

首筋、喉元、胸元…その身体に愛の刻印をつけていく


「…ん!あ、んん!」

堪らず零れる嬌声に酔いしれる

身体中すべてに舌を這わせ、犯し続ける。

乳首を吸い上げ、腹に舌を這わせ、

足元から付け根まで、隈無く愛撫する。

「…あぁ、ん!あぁん、はぁ…ん!」

その度に反応を示すイザマーレに、愛しさが溢れる。


「…!ひっ、あっ!そこ…っ、ダメ………」

すでに花開き、甘い蜜を溢れさせたそこに

指を入れ、つつき、掻き回し、その奥深くまで刺激を与える。

「!いっ、いやぁ……あっあぁん、

いっちゃ……からぁ!レン…ああぁん!」

一際声のボリュームがあがる。

「いいぞ、いけ!」

耳元で囁かれ、激しく差し込まれ、

「!はぁ!あっ、あああああぁぁぁ………!」

身体を捩り、震撼させて果てる


「…いい子だ。でもまだだ。」

そう言って間髪入れず、その花びらに舌を這わせる

「ひっ!い!…いやあっ!あああぁん…あぁっ!」

吹き出す愛液をすべて絡めとり、嬲り、味わい尽くす。

「!!い、いや!…あっ!れっ…レン!!!」




 


喘ぎ声と共に、2魔の時だけの秘密のあだ名で呼ぶイザマーレを

愛しく思いながら、彷徨う手を握り返すウエスターレン


「大丈夫、ここにいるから。安心して果てろ」

目の前が真っ白になり、チカチカする

さらに強く吸い尽くされた瞬間

「いっ!いやああああああああぁぁぁ!!!」

ビクッビクンッと大きく震撼させ絶頂を迎えた。


………………




 




かたや、人間界に降り立ち、表立った活動を続けながら

ウエスターレンのオーラを察知し、なお、彼への想いを募らせながら

愛くるしい姿を晒し続けるイザマーレ


イザマーレにとって、ウエスターレンに次ぐ大事な仲魔たちとの出会い。

それは魔界高等学校に在籍していた頃だった。

相変わらず建前で近寄ってる悪魔が多数いた中で

後に最高魔軍の構成員となる3名と

雷神界からの留学派遣として魔界に身を置く皇太子。

彼らはいずれもイザマーレに匹敵する魔力の持ち主だった。


ウエスターレンという支柱を得て、精神的にも安定したイザマーレは

言霊のコントロールもある程度はできるようになっていた。


ウエスターレン以外の構成員が言霊に縛られていたか、それは定かではない。

だが、彼らの言葉にはいつも本音しかなく、

イザマーレにとって安心して心を開いて話せる親友であり、やがて戦友となる。


ある時ダンケルの護衛を任されたウエスターレンとバサラが、

反逆者の襲撃にあい、バサラが大怪我をして戻ってきた。

ウエスターレンは心配しベルデの力を借りて傷を治すバサラに付き添っていた。


そんな姿を見たイザマーレはバサラを心配するより

バサラに対するウエスターレンの優しさに嫉妬していた




 


バサラは何とか傷も残らず数時間で復活した


「ウエスタ~本当に有難う!もう俺、死んだなって思ったよ!」


オイオイ泣き、ウエスターレンに抱き付いていた。

優しく慰めているウエスターレンの姿に、イザマーレも限界だった

大切な宝物を取られた気分になったから…


居たたまれなくなりその場から姿を消した…そしてその夜…


ウエスターレンはイザマーレの部屋に魔方陣にて姿を表した。

ベッドに潜り込んでグズグズ泣いているイザマーレの声が聞こえる。


「イザマーレ…泣いてるのか?」

優しく語り掛けた


「......」


「バサラも心配してたぞ…どうした?」

ゆっくりと掛け布団をめくりイザマーレを撫でた


「…吾輩は…バサラを心配する以上に嫉妬した…

ウエスターレンがあんなに優しく…バサラに…

優しく…して…悔しかったのだ!」

メソメソするイザマーレの頭を優しく撫で抱き寄せる。


「バサラは怪我してたんだ。イザマーレも分かるよな?」


「分かってる!だが…お前を取られた気分になった!

仲魔が怪我してるのに吾輩は最低だな!」

言い捨てるイザマーレ。

ウエスターレンはイザマーレを抱きしめたまま、

ずっと泣き止むのを待っている


「…レン…」

イザマーレは顔を上げウエスターレンを見つめた



「…なんだ?」

ウエスターレンはイザマーレを見つめた


「本当にこんな吾輩の事好きか?」

「…ふっ…イザマーレ...そういうのは『焼きもち』って言うんだぞ…」

ウエスターレンはゆっくりと口唇を重ねた…



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