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大天使再臨


イザマーレとリリエルの復活後、

さらに焼きもち症候群で半年間も扉を閉ざした影響で、

ウエスターレンはイザマーレを手放さず、

しばらく寝室の扉は消えたままになっていた。


その間、リリエルは副大魔王の公設秘書として

イザマーレの補佐、魔界の治安維持などの活動を

バリバリこなしていた。


ダイヤは、いつものようにプエブロドラドの巡回をしていた。


「ダイヤちゃ~ん」


後ろから声が掛かり振り返って驚いた

「…え?!!」


ダイヤが驚くのも無理はない。

そこにいたのはミカエルだった


「久しぶりだね♪聞いたよ~!

ダンケルに殺されかけたんだってね」


ミカエルの言葉に苦笑した

「お助けしただけですよ」

ダイヤが笑顔で言うと

ミカエルはダイヤを優しく抱きしめ髪を撫でた


「…痛かっただろ?可哀想に…」


ダイヤは固まった…

抱きしめられる感触がイザマーレと同じだったのだ。


「…あ、あの…ミカエル様?…」

顔を上げ更に顔が真っ赤になった。

金髪の美形に微笑みかけられている。



 

「なんだい?顔を真っ赤にして?」

ミカエルはニコニコして言った


「あ、あの…わ、私…任務中でして…」

ダイヤがアワアワして言った途端

爆音と共にダンケルが魔法陣で姿を現した。

ダンケルは怒り浸透だった

顔には冷酷さを覗かせていた。


「…へ…陛下……」

ダイヤは焦ってミカエルから離れようとしたが、

ミカエルは離してくれない


「久しぶり~!ダンケル。どうした?おっかない顔をして」

ミカエルはわざと離さずに言っている


「…お前…マジに殺すぞ…今直ぐにダイヤを離せ」

ダンケルの周りからは魔力が溢れ出ていた。


ミカエルは肩をすくめた

「あぁ!失礼(笑)天界で言うスキンシップだよ~

やだなぁ!ねぇダイヤちゃん?」


「はは……そ、そうですね…いやだなぁ…

へ、陛下…や、焼きもち焼くなん…て」


ぎごちなくダイヤが言ってるのが気に入らないらしく

更にダンケルは目をつり上がらせていた


「ダイヤちゃんが元気そうで良かった!仕事中にごめんね!」

ミカエルは頬にキスをしてダイヤを離した

「!!!!」

ダイヤは一瞬とろけそうに崩れるのを耐えた

「…し、仕事に戻りまーす…」

ダイヤは一礼してその場から去った




 

「…貴様…私のダイヤに何してやがる…」

ダンケルは今にも戦闘態勢になっている。


「ククク、大魔王殿とは思えない言葉だな(笑)

たまたまダイヤちゃん見かけたから。

それに、お前に生き血吸われて

可哀想と思って慰めただけだよ。

焼きもちか?ダンケル、こえ~ぞ!」


おおらかに笑っているミカエルを見て

ダンケルも怒りが半減した。


「…お前、今度ダイヤを誘惑したらマジに殺すからな(怒)

で、私を通さず何故魔界に来た?」

ダンケルに言われて、ミカエルは真面目な顔を見せた


「イザマーレとリリエルちゃん復活したそうじゃないか。

リリエルちゃんに会いたくて♪

ついでにイザマーレの様子も気になってな。」


「だったら直接行けばいいだろ!

わざわざダイヤの元へ来て(怒)」


「別にいいだろうが!コミュニケーションだよ!」

ニヤっと笑うミカエルに

ダンケルはため息をついた…


これから波乱な日々になりそうだ…





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