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大魔王と副大魔王


大魔王side


ダンケルに抱きかかえられ

プライベートルームに連れて来られたダイヤ。

ダンケルはニコニコしてダイヤを見つめている


「…陛下…今日は許しませんよ…!

閣下に抹殺されてたらどーするつもりだったの?」

ダイヤは不貞腐れて言った


「う~ん。どうしていただろうな?フフフ……

今は私の腕の中にいるではないか」


嬉しそうに言うダンケルにダイヤも微笑み返した。


何度もすれ違う日々の繰り返し……

私たちはどうかしていた

夕日が沈むように、幼い恋の終わりを告げ

心が届かないと、泣き続けるお前が許せなくて


誰より私が、お前を愛せば良かったのだな……


ダイヤをベッドに寝かせ、ダンケルは口唇を重ねようとしたが

魔力でダンケルの手首を縛りあげ身動き取れなくしたダイヤ


「…ダイヤ…?」

「言ったでしょ?今日は私が陛下にお仕置きって(笑)」

勝ち誇った様にダイヤはダンケルに乗り掛かった


「…この大魔王にお仕置きだと?」

ダンケルは睨むようにダイヤを見た

「覚悟しろ~!」

楽しそうにケタケタ笑って服を脱がしていく




 

「…陛下…綺麗…」

口唇を重ね舌を絡ませた

首筋を舌で這わせては甘噛みをし、胸の突起を指で転がし、

身体を震わせるダンケルを見ながらひたすら楽しんでいた…


拙い魔力で、必死に喰らいついてくるダイヤを可愛く思いながら

ダンケルは在りし日の記憶を思い出していた


ダイヤがまだ人間だった頃…


仕事場に向かう為、サングラスをかけて

車通りの激しい道路で自転車を走らせていたダイヤ。

しかし人がいきなり飛び出して来たのだ。

焦って避けた途端に、自転車ごと滑り歩道に乗りあげ

派手な音と共にダイヤは自転車の下敷きになった


「痛ー!!いたたた…!!!!」


人と車は避け、怪我は自分だけ……とホッとした

だが、あまりの痛さに顔を歪め起き上がり

左足を見て真っ青になった…


曲がらない方向に足が向いている…


膝の骨が外れたのか…?


近くに人は居たが関わりたくないように目も向けない

このままだと仕事に行くことも、歩く事さえ出来ない…


『とりあえず足を元に戻さないと!』


ダイヤは思いっきり力を込め

両手で足を元に戻した

激痛で叫びその場で動けなくなった…


「大丈夫?」



 

痛さで泣きながら顔を上げ驚いた…

薄いサングラスを掛け綺麗な金髪…

長身で美形の男性が心配そうにしゃがんで聞いてきたからだった


「痛くって歩けない…」

ダイヤは泣きながら唸った


「もう大丈夫、医者に連れていく。心配するな」


ダイヤを抱き上げ、男性が乗っていた車の後部座席に寝かせ

車を走らせ総合病院へ連れていってくれた。


検査の結果は『前十字靭帯損傷』だった。


ダイヤは病院に連れてってくれた事のお礼を伝えようとしたが

彼はどこにも居なかった


松葉杖をつきながら帰宅する際に会計をしようとしたが…

その彼が会計まで済ませてくれていた事に驚いた


それから…ダイヤはその彼と会う機会が徐々に増えていった。

何故かダイヤが悩んでいる時や1人で買い物している時に

不思議と目の前に姿を見せ、話しかけてくれていた


ダイヤはいつの間にか彼に惹かれていた


「そう言えば…お名前伺ってなかったですね…」

ダイヤは言った


「私の名前?…呼びやすいように麗ちゃんでいいよ」

ニコニコして彼は微笑んで言った


「では(笑) 麗ちゃんで!私はなっちゃんと呼んで下さい」

恥ずかしそうに言った



 

そして秋も深まった頃…

麗ちゃんから呼び出された。

嬉しくってウキウキしながらダイヤは会いに行った。

しかし告げられたのは、別れの言葉だった


「ごめんな。明日には、本来住んでる場所に

帰らなければならなくなってな…」


寂しいそうに俯くダイヤを見つめていた


「……そうなんですか…会いにいってもいいですか?」

ショックだった…泣かないつもりでも涙が溢れる…


「…貴女が来れない所だ。だが、いつでもお前を見ている。

泣くな、ダイヤ…いや…なっちゃん。いつか必ず会えるから」

抱きしめ頭を撫でた…



……

「え!?」


気が付くと今度はダイヤが手首をきつく縛られ

ベッドの両サイドの柱に魔力で繋がれていた…

手首を動かす度にやわらかく電流が流れ

刺激に甘い声が吐息が出てしまう


ハッとダンケルを見ると見下ろされ笑っている

「私を誰だと思ってる?甘いんだよ!

もう許さん…倍返しにしてお仕置きしてやろうな…」


ダイヤにのし掛かり、

貪るように身体に舌を這わせ愛撫していく

快感に耐えられず身体を震わせれば

手首から電流が流れ果てそうなる


「陛下ぁぁ…いやぁぁ…い…や…ぁぁ」

とろけそうな顔で悶え呼吸が荒くなる

「…いやだと?…ここはそう言ってないようだが…?」



溢れる蜜の入り口を指ですくいとり、味わい、再び指で犯してく

「い…やぁぁぁ…いちゃう…から!」

息を荒げながら叫んだ

「まだ駄目だ…良いって言うまで我慢しろ…」

耳元で囁かれ一瞬にして果ててしまった

「悪い子だな…良いっていってないぞ?…

闇のお仕置きが必要だな…ダイヤ可愛いぞ…永遠に愛している…」

息も整っていないダイヤを抱きしめ、いつまでも愛し続けた


恋とは奪い合い続け、愛とは与え続けていくこと

遠回りを繰り返し、ようやくたどり着いた、お前の笑顔


変わらないでくれ…私たちの物語は、決して終わらせない……


今ではダンケルの腕の中で愛しく眠っているダイヤ。

忘れないでくれ、どこにいても思い出の日々を…


私は誰にもお前を譲れない……永遠に傍にいる……




 

 


副大魔王side


「…ん、…んふっ……」

広い屋敷の中で、リリエルの息遣いだけが響き渡っている


プライベートルームに戻り、扉越しにリリエルを押し付け

服を脱がすのももどかしく熱い口付けを交わし合う


愛の言葉さえ言わせず、舌を絡め合い貪りながら

一枚ずつ衣を剥ぎ取り、半裸のリリエルを立たせたまま

肌に舌を這わせる


すでに布は意味をなさないほどに濡れている


「もうこんなになって……まさかウエスターレンに抱きしめられ、

感じたわけじゃなかろうな?」


そう言いながらポイントを避け

際どい場所に何度も指をあてがう


「…っ ……ちが……っあっ…」

リリエルは涙を浮かべながら快感に耐えている


「お前はたしかに吾輩を強く愛している。だが

愛されている事にはいつまでも無自覚だ

お前の相手は吾輩だと分からせてやる」


「…いや……ん……」

もどかしさに、イザマーレを見つめるリリエル


「なんだ?言わないと分からないぞ?」

「…いじわる…しないで………っ」


「いい子だ。褒美をやる。目をそらすな、吾輩を見ろ……」

甘い蜜に舌を絡め、舐め尽くす


「はぁっいやっ……ああぁぁぁっ」

イザマーレに熱い視線に捉えられ、

待ち焦がれた刺激に堪らず震わせ果てる



リリエルを抱き上げ、ようやくベッドに横たえる


「…リリエル、愛してるぞ。永遠にな…」


深く口唇を重ねる。そして愛し合う……




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