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天高く馬肥える秋


「ねえねえ、こんなの見つけたんだけど♪」

「え…?やだ~超ウケる~ギャハハハ… 」


リリエルのサロンで

お馴染みのメンバー、バナトラとメーラが

顔を寄せ合って何やら企んでいた


「バナトラ様もメーラ様も、お茶どうぞ♪

どうしたの?何やら楽しそうね?」

リリエルが淹れたお茶を出しながら、微笑みかける


「リリエルちゃん、見てみて♪こんなの、どう?」

メーラがニコニコしながら見せてきたのは

とあるネット動画


シルバーのメリケンサックが映っている


「…?これが、どうかしたの?」

リリエルは首を傾げて問いかける


「リリエルちゃん、こういう玩具で

お仕置きとかされないの?(・∀・)ニヤニヤ」


バナトラもほくそ笑みながら聞いてくる


「…え~?これはないけど…地味に痛そうだね(笑)

でも近くにいなきゃ駄目だし、わざわざこんなのじゃなくても…

副理事長は副大魔王様だよ?こんなチャッチイの

必要ない…じゃない?」


聞かれたことに対し、素直に答えるリリエルが可笑しくて

爆笑し続けるバナトラたち


「そうか~(爆笑)リリエルちゃんと副理事長には、

こんな小道具必要なしなのね♪」


「…どうなんだろう?///今度、聞いてみるね♪」




 

生徒同士の女子トークは、まともに聞くべきではない

それを肝に銘じてはいるものの、リリエルの声だけは遮断しようがなく

素知らぬフリをしつつ、お茶を吹き出しそうになるのを

堪えているイザマーレ


傍に居るウエスターレンも笑いを堪え、テレパシーで会話する

(イザマーレ、ご愁傷様♪)


そんな2悪魔の戸惑いを知る由もなく、

彼女たちの会話は続いていた


「でも…急にそんなの見始めて、何かあったの?」


「え?ああ、ほら。そろそろ学園祭が近いじゃない?

イベントの内容は生徒が好きに決めていいんでしょ?

楽しいの考えようとしてたら、たまたま見つけてね♪」


「…!そうか、もうそんな時期だね。

バナトラ様たちのアイディア、楽しみだな♪」


「任せてよ♪今年はリリエルちゃん達も協力してもらうから!!

こんな特攻服で学園中が不良な雰囲気になるの♪どう??」


「えっ…へえ♪意外と面白いかも……♪」


「でしょでしょ?当日は、リリエルちゃんも着てね!!

カッコいい特攻服♪!(^^)!」


「へえ~楽しそうだね♪…///////」

(イザマーレ様の特攻服姿…めっちゃカッコ良さそう♪♪)


堪らずはしゃぎ始めたリリエルの心の声に

いよいよ笑いを堪えるイザマーレとウエスターレン


(リリエルがその気なら、こちらもそれ相応の物を用意してやらんとな♪)



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