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小競り合い


夜になり学園の職員と一部の生徒達で宴会になった。

勿論大酒飲みの悪魔が多いため、広い宴会場は貸し切り。

本悪魔になっても構わないよう結界も張り巡らせている。


宴会も始まり少し経った頃、

イザマーレとリリエルが風呂から上がり

浴衣で宴会場にやって来た。


リリエルは淡い水色の布地に、百合の花があしらわれ、

同系色の帯締めで上品な装い。

髪をゆるくまとめ上げ、うなじが眩しい


イザマーレは色の濃いオレンジと黒の派手目な浴衣だが

それ以上に強い存在感とオーラ。

サラサラの金髪をゆるめに結んでいる


副理事長のカッコいい世仮姿に一気に視線が集まり

その場に居た生徒たちが一挙に押し掛ける

イザマーレは周りから掛けられる声を適度にあしらい続けていた


リリエルはダンケルとダイヤが座っている前に立ち止まった。


「あら!リリエル先生やっと来た(^^♪」

ダイヤはニコニコして言った


「理事長!砂まみれになったじゃない!」


リリエルが言い放つが

ダンケルは無視しダイヤを見つめニコニコしている。


それに気が付いたイザマーレが焦ってやって来る。

ダンケルの前に来て会釈しリリエルを席に連れていった


「…」

ダイヤはダンケルの顔を横目に見ていた。


イザマーレを見たダンケルが女の顔になって、

リリエルを睨んで見ていた。


その様子にダイヤは苦笑いをしていた。



 

今回の遠足はダンケルが珍しく来ている事もあり

職員がダンケルの周りに集まり話をしている。


ダイヤは少し離れて1魔飲んでいた。

そろそろ酔い始めたので酔いを冷まそうと

烏龍茶を飲もうとしていたが


セリーヌとバサラが近寄ってきてダイヤに酒を注ぐ…


「ほらぁダイヤちゃんドンドン飲まないとぉ!」

セリーヌもガンガン飲んでいる。


「いやいや…これ以上飲めないから…」

ダイヤか焦りながら何気なくダンケルを見た。


今まで居た場所からダンケルが居なくなっている。

バサラに注がれた酒を飲みながらダンケルを探す。


案の定…


ダンケルはリリエルの目を盗み、

イザマーレに抱きつこうと迫っていた。


イザマーレも邪険に出来ずダンケルを宥めている。


「…校長に怒られてしまえ~…」

ダイヤは座った目で呟きながら酒を飲み干す


「…ガンガン飲もう~!バサラ先生、酒」

バサラの前に開いたコップを差し出す。


「ダイヤちゃん乗ってきたね~!いいよ~!」

バサラも注ぎながら笑った。


ダンケルがイザマーレに抱きつこうと迫ってる事に

気が付いたリリエルは、慌ててイザマーレの膝の上に座り、

しがみついてダンケルと睨み合う。


リリエルも相当出来上がっていた。


いつもならウエスターレンが直ぐに

ダンケルを止めるはずだったが…


ウエスターレンもザルの様に飲みまくっている。

エレジアと盛り上がり、完全に酒に飲まれていた



 

「副理事長は~私のものなのだぁぁ!!」


泥酔い寸前のリリエルが言い放ち、

イザマーレに頬をすりすりしている


ダンケルは益々イライラして

イザマーレをわざと引き寄せようとする。


リリエルもイライラして収集が付かなくなっている。


「陛下、リリエルの酔いを醒まして来ます。後程また…」


イザマーレがダンケルにさりげなく言った。

リリエルを途轍もなく愛してやりたくなっていた


「絶対に理事長にイザマーレ様を貸さないも~ん!」


リリエルがニコニコしている。

イザマーレに抱き上げられ嬉しそうだ。


イザマーレは軽く頭を下げ、リリエルと共に消えていった。


ダンケルは渋々諦め、ため息を付いて元の席に戻る


「楽しく飲んでるか?」

ダンケルがダイヤの髪を撫でて隣に座った。

見つめ返したダイヤはダンケルの傍に寄り、押し倒していた


「…ほぉ…ダイヤ…どうした?」

少し驚きながらニコニコしてダイヤを見上げて言った

「…陛下…愛してます…襲っていい?」

のし掛かったダイヤはダンケルの胸に顔を埋めて甘えている。

かなり酔ってるのが分かる。


「…私を襲うだと?それは楽しみだな…」

ダンケルはダイヤの頭を撫でて起き上がった

「…キスしても…いい?…陛下を喰いたい…」

顔を上げたダイヤが目を潤ませてダンケルに囁いた。

「…良かろう…いい度胸だ。喰ってもらおうではないか…」


滅多に見せないダイヤの本音に

ダンケルも喜んで抱き寄せ、消えて行った…








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