「この間の閣下がめちゃくちゃ可愛くてなぁ、
俺の家に来たとき…ぷぷぷ…
あのまま俺の家に居てくれたらいいのにー!」
「ちょっとセルダ、飲みすぎだって〜〜〜もう一杯!」
ウエスターレンは頭を抱えた。時計の針は2時をとうに過ぎているが、
ずっとイザマーレ自慢大会が繰り広げられているのだ。
イザマーレとの仲を取り持ってやったお礼にと、
こいつらに酒を奢ることになったのだが。
いつもの行きつけの店に行ったはいいが、
騒がしい客とセルダが口論になり、
店を追い出されてしまった。
その後、ウエスターレンの館に転がり込んだ酔っぱらいの2魔。
意識が遠のく中、セルダが突然話しかけてきた。
「だからさぁ、たかが人間にフラつくような男を選ぶんだよ、閣下はぁ」
「ちょっとセルダ!」
「あんたがそいつと仲良くしている間、
閣下がどんな思いをしていたか分かるか?」
「それは…」
「はーい、おしまい。セルダ明日仕事でしょ?そろそろ帰らないと。
言いたいことは分かるけどあまり意地悪しないの。いいね?」
「バサラが、そういうなら…分かった。お休み」
瞬間移動でセルダは帰っていった。
暫くの間沈黙が流れ、バサラが口を開いた。
「ウエスターレンも、明日も忙しいでしょ?早く寝なよ。俺も帰るから。
……さっきは止めたけど、次はないからね。
俺もセルダも、閣下を泣かせるのは許さないから」
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