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新しい出会い


「リリエル?まだ泣いているのか?」

リリエルの背後から、優しく抱きしめた。

「!…」

「…約束、果たしに来たぞ…リリエル」


リリエルの抱えた心の傷を癒せれば、それでいいと思っていた

あの頃と何も変わらないリリエルの声に微笑み、話を聞いてやった

だが、泣きじゃくるリリエルの涙を見た瞬間、

抑えきれずに抱き寄せ、キスをした

「////////っ」


驚き、真っ赤になるリリエルを離さず、

何度も口唇を重ね、そのまま愛し合った


記憶を失ったままのリリエルに、心で呼びかけていた

(リリエル、吾輩はいつもお前の傍に居る…)


事を終え、混乱するリリエルに、イザマーレは笑いかけた

「気にすることはない。悪魔との関係は、他の人間には

気付かれない。お前は今まで通り、幸せな日常生活を

送ればいい。お前が会いたいのなら、いつでも来てやる

遠慮なく、吾輩を呼べばいい。分かったな?」




その頃から、イザマーレの髪にこっそりと座っていたリリエル。

気付いていたが何も言わず、

リリエルを髪に乗せ続けていたイザマーレ。



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