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旅の終わり♪


旅も最終日になった…


バスは一旦休憩の為にサービスエリアに止まった


『は~い!皆様休憩タイムで~す。

いいですかぁ?皆様!!人間がわんさか居ますので

魔力、御尊魔に戻っても自己責任でお願いしま~す!

あと時間厳守で!行ってらっしゃい~!』

セリーヌがマイクを通じて伝えた


世仮の姿になってもオーラは凄まじいものだった。

バスから降りてきた世仮の構成員に、近くに居た人が振り返る。


セリーヌたちも降りてパーキングのグルメを食べに向かった。


「ダイヤちゃん?どうしたの?行くよ!」

立ち止まって一点を見つめているダイヤに

気が付いたセリーヌが声を掛けた


「ごめん!先に行ってて!後から行くので!」

ダイヤはある場所に向かい、ベンチに座った


…懐かしい…覚えている…

幼い頃このサービスエリアに来て

お茶飲みながらこの景色見てたっけ…




 

ダイヤの前に広がる富士山

人間の頃、父親の実家に行く途中で

必ず寄っていたサービスエリア…


この景色を見ながら

自宅から持ってきた朝ご飯を食べていたのを思い出した。


またここに来れるとは思ってもいなかった…


「ダイヤどうしたのだ?」


ふと横を見るとダンケルがいつの間にか座っていた


「久々だなって思って…富士山見るの…」

ダイヤは再び富士山を眺めて言った



「…人間界が恋しくなったか?」


ダンケルの言葉にダイヤは首を横に降る

「まさかぁ!そんなぁ事ないよ」

笑顔でダンケルに答えた


「…麗ちゃんと旅の最後に富士山見れて…幸せ!…」

ダイヤが言うとダンケルは微笑んだ

「なっちゃんと一緒に見れて良かった。良い思い出ができたな」

お互いに見つめ微笑んだ


「もう逃げようとも離さないからな。覚悟しておけよ?ダイヤ」

「永遠に陛下のお側に居させて下さいね!!」

ダンケルを見つめて抱きついた




 

リリエルとイザマーレは、リリエルの希望で

屋外で売っているソフトクリームを食べていた


「今回の旅行、楽しかったですね♪」

ソフトクリームを一口食べながら嬉しそうなリリエル。


「そうだな…色んな意味で楽しめたぞ」

イザマーレも微笑んでいる

「今度は、ウエスターレンも一緒に

3魔で旅行したいな。…どこに行きたい?」

リリエルの髪を撫でて問いかけた


「今度はコテージに行きたいです♪蓼科の方にあるの♪

素敵な場所に閣下と行きたいな~」

リリエルは懐かしそうに言ったが…


「…他の場所にしよう(汗)他にも良い場所有るだろう?」

イザマーレは引きつりながら言った


リリエルにとっては人間界での思い出深い場所だったのだが…


(…人間界の旦那と行った場所なんか行くか!!

吾輩とのいい思い出を人間界でも作らないとな)

イザマーレ、久々の焼きもちであった



「え~(´・ω・)…湖もあって素敵な場所ですよ♪

閣下と一緒に行きたいのに~!」

「…え~と……い、いつかな!そうだな(^-^;」

誤魔化しつつ微笑むイザマーレ



 

セリーヌ達は食事をしていた

「楽しかったよね~♪久々に楽しかった」

セリーヌは食べ終わって言った

「特にリリエルちゃんとダイヤちゃんが…ねぇ!」


連日、リリエル達が扉を消して

ケシカラン祭りをしていた事に盛り上がっていた


「まぁ魔界に戻ったら

陛下や閣下も公務やら護衛で忙しくなるからね…

リリエルちゃん達にとっては良かったのかもね♪」


セリーヌやバサラ達には分かっていた。

どんなに魔界が過酷で、いつ命を狙われるか分からない世界なのかを。

そして、羽を伸ばせるの機会も滅多に無いということ。


今回の旅で出来た色んな思い出…


永遠に忘れない思い出になった…


帰りのバスの中…

セルダとバサラは…ウトウト夢の中…



イザマーレとウエスターレンもリリエルを挟んで

ウトウトしているリリエルを見ながら話をしていた…


ダンケルとダイヤは…

しっかり手を繋いでダイヤは爆睡中…

ダンケルはダイヤの髪を撫でて微笑んで外を見ていた


悪魔達の旅も終わり…

明日からはまた、それぞれの役目を果たさなければならない。


悪魔達のほんの僅かな休息…



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