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永久に咲く花


リリエルは何とか心を落ち着かせ料理を持って部屋に入った

「!リリエル…」

イザマーレはビックリして言った。

どう見ても話を聞いていたのが分かるようなリリエルの顔…


「言ってくだされば良かったのに…」

リリエルはなんとか笑顔を作った。

イザマーレはまた頭を抱えた


「突然だったし、リリエルちゃんに嫌われるのも

嫌だから…ごめんね」

ミカエルは微笑み言った


「…嫌われてしまえ!てか、お前帰れよ(怒)」

子供じみた事を言うイザマーレ。

ミカエルは苦笑していた


「閣下、ミカエル様だって気を遣われてるのですから…

さぁどうぞ、閣下もお食べくださいな」


「頂きます!リリエルちゃんの手作り料理?

いつもイザマーレいいなぁ!」

ミカエルは美味しそうに食べていた


「……」


イザマーレもミカエルの事は諦めて食べ始めた。



ミカエルから結構な質問攻めに遭いながら、

リリエルも何とか答えていたが…

テーブルの下で隣に座るイザマーレの手を握った。

やはり恐怖で仕方がないのだ。

イザマーレもそっと握り返す。



 

今度は魔宮殿に行くと言い残し、

やっとミカエルは屋敷から消えて行った


イザマーレとリリエルはどっと疲れが出ていた



その夜…リリエルはうなされていた


ゼウスに処刑された時の場面だった

公共の場所で天使たちに罵声を浴びせられ

磔にされる…閣下…助けて…


「リリエル…大丈夫か?」


イザマーレの声で目を覚ました


「閣下…怖かった…」

泣きながら抱きつく。

イザマーレも優しく抱きしめ髪を撫でる

「大丈夫だ、リリエル。吾輩はここにいる…安心しろ」


リリエルはイザマーレの温もりにホッとする


数日間、リリエルは毎日のように悪夢にうなされていたが

いよいよミカエルがメルサを連れてくる日となった…




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