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紅蓮の事情


一方、飛ばされたウエスターレンは……


可愛らしく抱きついてきた女をそのまま愛した。

事を終え、腕の中で眠る女を見つめながら

数時間前の出来事を思い返していた


そして……


己の心に問いかける


……酔いに任せたとはいえ、あれは、本心だったなと…




 

リリエルへの想いをはっきりと自覚したのは、いつだったろう…

そうだ、生き血祭りで2年もの間、姿を消していたあの頃


俺は邪眼を駆使して

イザマーレと愛し合うリリエルの姿を見続けていた

目覚めたリリエルを、イザマーレと同じように熱い思いで見守った

そして、リリエルを愛するイザマーレの願いもまた

俺自身の願いだった


…リリエルなら、分かってくれるだろうか…


イザマーレの事だけを愛し

イザマーレの願いこそが自分の願いだと

心の底から慕い続けるお前なら…


イザマーレがお前を守りたいと思う気持ちが

いつしか俺自身の願いになっていた事に気づかされた


イザマーレの横で、イザマーレに向けるリリエルの笑顔が

俺の一番のお気に入り…


そして、リリエルに愛されて幸せそうなイザマーレを

俺は永遠に愛し続けるだろう


気持ちの整理がついた時、女が目を覚まし

一緒に屋敷に戻って行った…




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