リリとリナと別れ、ダイヤたちは再び美術館を見学していた。
「…え!?」
裕子は立ち止まって外を見て驚いている顔をしていた
「あれ?ゆうちゃん?」
ダイヤは振り返り不思議そうに聞いた
「…あぁ…何でもない…あのさ…なっちゃん、
少し各自、自由時間にしようよ」
「うん。いいよ~!じゃあ1時間位で
またあのレストラン前で!」
ダイヤは微笑んだ。
裕子と別れ、ダイヤは再び
薔薇の展示されている場所に向かった…
裕子は誰もいない外に出て、咲き誇る花がある所へ向かった
「…あの…」
勇気を出して裕子が声を掛けたのは
花を眺めていたリリエルだった
「貴女はダイヤ様のご友人ですね!」
リリエルは微笑んだ
「貴女がリリエル様ですか?」
裕子が言うとリリエルは頷いた
「…なっちゃんから話を伺ってます…
リリエル様…なっちゃんが貴女にお世話になってるようで…
有難うございます。何だか家出してきたみたいで…
色々ご迷惑掛けてすみません」
裕子は頭を下げた。
「頭を上げてください!
迷惑なんて思っていませんから!」
リリエルは慌てて言った。
「……これからも、あいつを宜しくお願いします
あと…貴女のご主人様ともお話させて頂きたいのですが
差し支えなければよろしいですか?」
裕子は申し訳なさそうに言った。
リリエルは少し離れているイザマーレを呼んだ
「閣下、ダイヤ様のご友人がお話されたいようですよ!」
リリエルは微笑んでその場から離れた。
初めて本来の姿のイザマーレに緊張した
「ダイヤの友人だな?あいつが世話になったな。礼を言うぞ」
イザマーレは微笑んだ。
裕子はイザマーレの微笑みで少し緊張が溶けた
「なっちゃんから話は聞きました…
閣下に怒られて家出してきたと…。
今はあいつは後悔しています…」
イザマーレは裕子の話を黙って聞いていた
「あいつは既に大魔王后になっているのに…
閣下への思いが密かに強いみたいで…」
裕子が言うと
イザマーレはふっと笑った
「あいつの思ってる事など丸分かりだが、どうしてもな。
分かっていても厳しく言ってしまうのだ。甘ったれだからな」
「…時には優しくしてあげてください。
またこっちに戻ってきちゃうので…」
裕子は微笑んで言った
「閣下…なっちゃんの事宜しくお願いします
そろそろあいつを連れてきます。」
裕子がダイヤの元に向かうと
既にリリエルとイザマーレはダイヤの近くに立っていた。
裕子は近くで見守っていた…
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