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花の怒りは


一方、魔宮殿でダンケルとベルデに話を聞いたリリエル


「…やはり、そうなのですね。

ありがとうございます。心の準備はしておきます」


「リリエルちゃん、君だけでやろうとしてる?

彼の魔力はダンケル以上だ。その時は僕達も必ず協力するから」


ベルデは立ち去ろうとするリリエルをじっと見て、伝える


「…何度もあの方を孤独に陥れたあなたがたを

私が信用すると思いますか?」


「「!!」」


愕然とする2魔。


「お約束します。私は必ずあの方を救ってみせます。

さすがに時間はかかるでしょうけど…

せめてその間、誰かさんの悪ふざけの尻拭いをさせる為に

閣下を都合良くお使いになる事は控え、

多少、公務に出れなくても、ご自分たちで解決してくださいね。」


リリエルは穏やかだったが、やはり怒りのオーラで溢れていた


「…分かった。約束する」

これ以上怒らせたら、魔界の危機…

何も答えないダンケルに代わって、ベルデがはっきりと答えた


振り向いたリリエルは、やはり微笑んでいた

「ありがとうございます♪それなら、

今回のたぬき寝入りの事など忘れて差し上げますわ♪」

そう言い残し、立ち去った……



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