ダイヤは魔宮殿に戻った。
丁度ダンケルは夕食の真っ最中だった。
「戻りました…」
ダイヤはため息を付きながらも笑顔で言った
「ご苦労だったな。先に頂いてるぞ」
ダンケルは微笑んで赤ワインを飲んでいた
「……」
ダンケルが飲んでいる赤ワインをじっと見ながらダイヤは席に着く。
使用魔が赤ワインをダイヤの席に置いてあるワイングラスに注いだ
「有難う。頂きます」
ダイヤは使用魔に言った
既に食べ終えたダンケルはまだ赤ワインを飲んでいた。
しかしダイヤは酎ハイなら平気で飲めるのだが…
ワインを飲んでいる内に加減が分からず酔いが回って来ていた。
「そうだ、リリエルは大丈夫だったか?」
ダンケルはふと思い出した様に言った。
ミカエルの話をした途端のリリエルの動揺に、
さすがのダンケルも心配しているようだった。
普段、どんなに煙たがっていても、
イザマーレの妻であるリリエルの事情に
一定の理解を示しているダンケルに
さすがのダイヤもイライラし始めた。
「あん?大丈夫だよ…私が居るってぇのに…
閣下とイチャイチャしてたし…参ったわ~」
「…お前…相当酔っ払ってるな?」
ダンケルは苦笑しながら言った
「…私だって髪に乗せて貰ってぇ……
閣下に散々厳しい事言われてたのに…
でもリリエル様にゃ~甘いよね~」
チーズをフォークに刺して言った。
ダンケルも黙ってダイヤの話を聞いてくれていた
「ありゃ~私にしては公開処刑だな(苦笑)」
チーズを少し食べてダイヤは考えていた
「…でも…閣下はリリエル様を大切に思ってるから
ずっと抱きしめて落ち着かせていたし…
リリエル様は閣下に抱きしめられて…ホッとしていた。
やっぱりあの2魔はお似合いだわ…
ヨッンハイムに閣下が閉じ込められる前からの妻だったし…
最近になってやっと一緒に居られるようになったんだもの…
甘々になるのは仕方ないかぁ~
それに私は憎むべき結晶だった訳だし…
それでも今があるのは閣下とリリエル様のおかげだし…」
ワインをまた一口飲んで
「…陛下…」
ダイヤはダンケルを見て言った
「…こんな私を再び嫁にしてくれて…有難うございます…
いつまでも陛下のお傍に居させてください…
陛下…お慕いして…ま…zzzz」
「…寝落ちしたな…困った姫君だな…」
ダンケルは微笑んでダイヤを抱き上げ寝室へと移動した。
そして数日間、寝室の扉は消えたままとなっていた
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