top of page

闇より光を

聖飢魔Ⅱの野生猫/地獄の最悪拷問官

ジェイル代官 御発生日記念作品


※当作品について、他ブログ、SNS等への転載は固くお断りします。

※子供の日に相応しい、出血大サービスな内容となっております。



ある朝の事


「…あら。セルダ代官。いらっしゃいませ」


扉を開けると、いつものようにスラっとした姿のセルダが

にこやかに笑みを浮かべていた


「リリエルちゃん、お邪魔するよ。閣下いるかな?」


「あ、はい。執務室にいらっしゃいます。どうぞ中へ…」


そのまま2階のプライベートルームにあるキッチンに向かい

お茶の用意をし始めたリリエルに、後ろからセルダが声をかける


「あ、お茶は俺が持っていくじゃんね。忙しいでしょ?いつもありがとね♪」


「え…あ、はい。畏まりました。では…こちらです。お願いしますね♪」


リリエルが用意したティーセットをワゴンに乗せ、

執務室に入って行くセルダ


見送ったリリエルは気を取り直し、そのまま屋敷の掃除を再開する



「…セルダか。どうかしたのか?」


執務室では、相変わらず多忙を極める副大魔王イザマーレが

膨大な量の契約書を捌きながら、声をかけてきた


「うん。今日は閣下とお茶を飲みたいなって思ってさ♪」


素知らぬ顔でテーブルに食器を並べていくセルダ


「………まだ、昼前だぞ?」

「いいから♪たまには息抜きしないと…ほら、こっちに来て」


セルダの思想が読み取れず、訝し気に様子を窺うイザマーレ




 

「…そういや、犯罪魔の処刑が今朝だったな」


午前10時。

やや中途半端に思えるこの時間でも、最悪拷問官のセルダにとっては

厄介な案件を滞りなく終わらせ、ひと息つきたい…

魔界の闇に染まり込んだからこそ、束の間の休息には

光のぬくもりが恋しくなる。そんなものかもしれない


イザマーレは手元の書類をトントンと整理し、立ち上がり

セルダが食器を並べたテーブル前のソファに座る


ティーカップ越しに、人懐こそうに目を細めるセルダ…


………………………………

………………

「…ねえ、閣下」


「んん?」


「…今日はもう少し、居ても良い?」


「…駄目だと言っても居るだろ?無駄な事を聞くんじゃな…っ」


ドサッ…


猫のように軽い身のこなしでローテーブルを飛び越えたかと思うと

イザマーレをソファに押し倒し、そのまま口唇を重ねてきた


「…っ…こ、こら…セルダ…っ//////」

面食らいながら、押し返そうとするイザマーレに構わず

口内を蹂躙し、衣装を引き剥がしていく


「…セルダ…い…いやぁ………//////」



 

暴走気味のセルダ

イザマーレを押さえつけ、あっという間に身体の中心に顔を埋める


そこはいつも、どんな時も変わらず、芳醇な香りで甘く誘う


「…美味いな…」


堪えきれず身体を震撼させ、到達するイザマーレ

呼吸が整うのを待たず、馬乗りになるセルダ


「ま…まて…」


「待てと言われて、待つ馬鹿は居ない。無駄口はいかんよ♪」


ニヤっと笑い、躊躇なく、イザマーレの中に入っていく………



………

………………


「?…リリエル?」


「あ、長官。休憩ですか?お疲れ様です♪」


リビングに姿を現したウエスターレンに、リリエルは微笑み

キッチンに向かう


「お前…ずっとここに?」


「はい。お掃除は終わったのですが…」


お茶を差し出しながら、困った表情を浮かべるリリエル

ウエスターレンは戸惑いながら、2階を見上げる



 

「執務室の扉が消えてたから…てっきりお前と…って思ってたんだが」


「…そうなんです。先程、セルダ代官がいらっしゃって…」


「セルダが?」


「はい。お茶も、代官が運ぶからって…

その後、すぐに扉が消えたままです…(^-^;」


「…!…」


瞬間的に怒りが最高潮に達するが、落ち着き払ったリリエルに

なんとか踏みとどまるウエスターレン


「…今日は、5月5日…ですものね(*´艸`*)」


「!!…リリエル、お前…分かってて…わざとか?」


「長官、ごめんなさい…どうしても、代官にお礼が言いたくて…」


「……」


「私の娘が信者になり、試行錯誤しながらも

なんとか真っ当な道に進んでくれるようになったのは

セルダ代官のおかげです。」


嬉しそうに微笑むリリエルに、ウエスターレンもため息をつく


「やれやれ…今日の午後は、スケジュール変更だな。

リリエル。俺も一緒に参加させてもらえるか?セルダの為に

御馳走を作ろうせ。まずは、買い出しに行くか♪」


「…はい♪あ、プルーニャ様には伝えてあります。

今頃、皆様で準備の真っ最中かしら…(´∀`*)ウフフ」

ウエスターレンの提案に、心の底から幸せそうな笑みを浮かべるリリエル



 

(……ま…またんかっ…💢💢)


リビングにいる2魔の声を、漏れなく聞き取っていたイザマーレだが

セルダの熱い抱擁に、成す術もない


今宵はきっと、屋敷の隣の館で

ソラをはじめ、ちびっ子魔やシューゾウ、それから

リリエルの娘も特別に招かれ、楽しい宴になることだろう


(あ、その前に、お仕置きされそうな気もするが…(笑))


執務室の扉は、暫くの間、消え続けた…







閲覧数:12回0件のコメント

最新記事

すべて表示

春の嵐

ルーク参謀 御発生日記念作品 ※当作品についてブログ、SNS等への転載は固くお断りします。 吹き荒れる強風に、木の葉は舞い上がり 朽ちた廃屋の屋根が吹き飛び、巻き込まれた小動物は 破片の餌食となる 春 穏やかな陽射しに、桜の花が爛漫と咲き誇った矢先...

副大魔王と皇太子

2023/11/21 聖飢魔Ⅱ不動のドラマー ライデン殿下発生日記念作品 ※当作品において、他ブログ、SNS等への転載は固くお断りします。

梅の香、満ち足りて

動かざること山のごとし 聖飢魔Ⅱの重鎮、魔界の文化局長ゼノン和尚 御発生日記念作品 ※当作品について、他ブログ、SNS等への転載は固くお断りします。

Коментари


bottom of page