悪魔でも絶対に訪れたくない場所がある
反逆魔や天界の回し者が拷問を受ける地獄最悪刑務所
叫び声や怒涛が聞こえ、血の臭いが漂う…顔をしかめる程の臭い…
ある一室のドアをノックすると、中からセルダが顔を出した
「おー!バサラ♪よく来たね~珍しい♪」
セルダが驚きながら言った。
刑務所に来るのはダンケルの厳命の元
最高治安判事の権限を持つイザマーレくらいだった。
そこにバサラが来たのは珍しかった
「…ちょっといいかな…」
「…どうしたん?まぁ入れよ」
バサラが落ち込んで俯く様子を見て部屋に入れた
椅子を進めながら
ダンケルから貰った最高級の紅茶を入れて
バサラの前に出しセルダも座った。
「…バサラ、どうしたん?何かあった?」
心配そうに聞きながら紅茶を飲むセルダ
バサラは戦略書をセルダに見せた
「…どうかな?…」
心配そうに聞く
「…これバサラが考えたん?いいじゃん!
これなら兵士も上手く敵陣に乗り込めるね!
後はもうちょい攻めかたを一捻り考えれば完璧じゃんね♪」
セルダはニコニコしてバサラを見た
「良かった…」
やっとバサラも笑顔になり、紅茶を飲んだ
「閣下に見せたらどうよ?」
「…見せたんだ…」
バサラは再び俯いた
「閣下は何だって?」
「…あんまり戦略書も見てくれず…違う話してた…
でも最後には、今のセルダと同じことを言われた」
今までの事をセルダに話すバサラ
「……ねぇバサラ、自信を持ちなよ。戦略だって悪くない。
バサラは参謀じゃん?だから閣下も任せてる…だろ?」
「…そうかな…」
「陛下だってバサラに戦略纏めて来いって言ったじゃんね?
任せられない奴に、そんな命令はしないよ。」
セルダは優しく言いながらバサラを見ていた
「…そうだな…確かに…」
バサラの心も少し軽くなり、やっと笑顔になった…
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